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    設定直後の人気投資信託は作為的につくる!

    最終更新: 2019年8月5日

    大手証券会社で十数年の勤務経験【リテール/投資銀行/事業法人/IR部門】から、

    投資家と金融機関の付き合い方について、参考になればと思い記事を書いています。

    設定直後の投資信託

    投資信託は設定直後の資産残高がトピックスとして取り上げられる事があり、それは多いほうが人気の証でもあります。



    昨今は少なくなりましたが、証券会社ではその人気を作為的に作りに行く事があります。



    それは設定日の2~3週間程前から全営業マンに、その投資信託のみを販売させるのです。



    顧客のニーズは様々あるにもかかわらず、その期間においてはとにかくその投資信託を強烈に提案します。



    特に、設定日が近づくにつれ強引な取引が散見されるようになります。



    テーマ型投資信託の一斉売却

    とある時期、新発売される投資信託の予約で奔走していました。



    当初は、顧客が銀行に預けている現金でその投資信託を買ってもらうという戦略でしたが、思うように販売出来ずにいました。



    しかし、進捗状況が悪くこのままでは私の在籍していた〇〇支店は、会社の中で下位のまま終わってしまう、そんな状況でした。



    そこで締め切り日が迫った状況で、支店長は苦肉の決断を下しました。

    それは、3か月前に販売したテーマ型投資信託の売却です。



    このテーマ型投資信託も、今取り組んでいる投資信託と同じようにアクセントをつけて販売していたので、支店には多くのお客様が保有している状況でした。

    この投資信託を売却した資金で新発売の投資信託の買付け代金にするという事です。



    証券会社には、営業マンの提案を全て受け入れてくれる神様のようなお客様が存在しています。



    今回はそんなお客様が保有している、3か月前に買ったばかりの投資信託を売却しようというのです。



    この時その投資信託の基準価格は10,500円程で推移していました。

    投資信託は10,000円で設定されますので、手数料を考慮すると僅か2%弱の利益です。

    それは値動きによっては元本割れの恐れもある水準です。



    しかも支店長がこの決断を下したのが、何と新設定される投資信託の販売期間最終日の締め切り時間30分前でした。



    営業マンたちは一斉に支店を飛び出して顧客宅へ向かいました。(はずです)

    そしてそれまで3週間かけてつみあげた新発投資信託の予約金額の倍以上の数字を、僅か30分で積み上げ、予算を達成したのです。


    投資信託の短期売却は非勧誘?

    元々投資信託の短期乗換えは禁止されていますので、今回3か月で売却した投資信託は、営業マンの提案ではなく、顧客からの申し出により売却して新たな投資信託を買付けしたという記録を残しました。



    新発投資信託の締め切り30分前に、支店の多くの顧客が一斉に同じ投資信託を、しかも顧客の意向により売却する事があるのでしょうか...


    中長期保有前提の投資信託

    投資信託は一般的に中長期の投資が推奨されています。



    それは様々な理由がありますが、大きな理由の一つとして証券会社の回転売買を抑制する事です。



    昨今は買付け時の手数料が低い投資信託も増えてきましたが、対面型の証券会社では3%程度の手数料が主流です。



    投資信託の説明書である目論見書の中では「お申込み手数料に関するご説明」という中で、

    「ファンドのお申込み手数料は購入時にご負担いただくものですが、保有期間が長期に及ぶほど、1年あたりのご負担率はしだいに減っていきます」

    このように丁寧な説明があります。


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