簡単なお問い合わせはこちらから

    変額保険を運用商品として捉えると危険です

    最終更新: 2019年8月10日

    大手証券会社で十数年の勤務経験【リテール/投資銀行/事業法人/IR部門】から、

    投資家と金融機関の付き合い方について、参考になればと思い記事を書いています。

    変額保険が投資先として効率が悪い理由

    変額保険は様々な金融機関での取り扱いがある商品です。



    ネットで検索すると、マニュライフ生命、プルデンシャル生命、アクサ生命、損保ジャパン、ソニー生命等、様々な企業での取り扱いがあります。



    各社様々な商品ラインナップがあるので、個々の詳細についてここでは示しませんが、各商品に共通している不利な理由をできるだけシンプルに分かりやすくお伝えします。



    まず商品内容ですが様々なケースが想定されますが、以下のように前提を置きます。



    ・1,000万円一括払い込み

    ・満期15年

    ・運用先・世界株式


    ①保険の管理費用が高い

    変額保険の2つの大きな費用として、運用商品と保険管理のためのランニングコストがあります。

    運用商品のコストに関しては、普通に投資信託で運用した場合でも発生するのでここではスルーします。



    保険管理費用に関してはしっかりと理解する必要があります。

    商品にもよりますが、年間2~3%の保険管理費用が発生しています。

    これが将来受け取るお金が大きく減ってしまう原因となっています。



    ざっくり計算しますと、1,000万円のお金に対して仮に2%の保険管理費用が引かれると、最初の1年では20万円で15年後には260万円程になります。



    運用成績が損益0だった場合、15年後に1,000万円が740万円で返ってくるって酷い話しですよね。



    この保険管理費用はパンフレットを見てもよく分からない事が多いです。

    普段様々な金融商品のパンフレットを見ている私でさえ分かりづらいのですから、投資初心者はもっと分からないと思います。



    不都合な真実をもっと大きく示してほしいものです。


    ②運用実績のカラクリ

    コストがあるのは分かったが、実際に運用する商品の実績が凄いからそんなコストなんて大したことない。



    こんなセールストークには要注意です。



    確かにパンフレットに記載されている過去実績のチャートは右肩上がりのものが多いので、多少コストがかかってもこれだけのパフォーマンスがあれば将来大きな利益を得ることが出来ると思ってしまいます。



    だけど、これだけははっきりと言えるのは、他の投資信託で同等、もしくはそれ以上の実績のある運用商品はあります。



    あくまでも変額保険のパンフレットに記載されている運用実績は今現在のものなので、運用実績の良い商品をそこに乗せておけばそれで見栄えがよくなります。



    よく考えてください。

    世の中に何千とある投資信託の中で、その保険会社の運用する投資信託だけが実績がある事は絶対にありえません。


    メリットもあります!

    ここまでデメリットを記載しましたが、もちろんメリットもあります。

    保険としてのメリットはしっかりと享受できます。


    ①税制面

    基本的に運用益に対しては20%程が税金で差し引かれますが、保険の場合の運用益は一時所得として扱われ、 利益から特別控除50万を更に引いて1/2します。

    一時所得と1年間の他の所得と足して1/2を掛けて税率をかけて税金が算出されます。

    利益や投資額によっても異なりますので要確認。


    ②死亡保険金の相続対策

    契約期間中に被保険者が死亡した場合、あらかじめ指定された保険金受取人に速やかに保険金が支払われます。

    それから、 生命保険の保険金は相続財産から以下の金額を差し引くことができます。

    「非課税=500万×法定相続人の数」


    ③目標値の設定

    多くの変額保険にはあらかじめ、一定の利益水準に到達したら運用をストップして受け取り保険金原資を確保できる仕組みがあります。

    長い運用期間で定期的に運用状況をチェックできる人は少ないと思います。

    あの時売却しておけばよかったという事を防ぐ事ができます。


    私も変額保険販売していました

    細かい話しをすると長くなりますので、できるだけシンプルにお伝えさせて頂きましたが、もう少しだけ付け加えると、変額保険は買付時にも手数料が差し引かれている場合も多いです。



    しかも、それはお客様には分かりづらくなっているケースがほとんどで、満期前に解約するとペナルティとして反映させている事があります。



    何を隠そう、私自身も前職の証券会社で変額保険を販売していました。



    ただ、私が販売していた10年程前は満期時の元本が確保される商品設計のものが主流でしたので、どれだけコストで引かれて、さらに運用でどれだけマイナスになっても、満期時には投資した金額が返ってくるタイプのものでした。



    投資をじゃんけんに例えると、満期時に「勝ち」と「あいこ」はあっても「負け」はないのです。



    「負け」を無くした代わりに、本来享受出来るはずの大きな利益を削った商品とも言えます。

    もし変額保険を検討している場合、これだけは絶対に確認してください。



    ・運用成績が損益0だった場合、コスト考慮後の元本はいくらになるのか?

    ・その運用商品よりも良い投資信託は他ではないのか?



    そうは言っても、最低限コストのことは担当者に確認できたとしても、他の運用商品のことまで確認するのは少し気が引けますよね。


    家族を見守るような投資や運用のセカンドオピニオン

    投資や運用の判断を行う際は、あなたと金融機関の担当者以外の意見が必要です。

    中立的な第三者の立場で、金融商品の商品内容やリスク、手数料等について丁寧に説明します。

    ご相談はこちらから